WS 2012 R2 Essentials の[サーバー フォルダーの移動] 機能はシステム管理者を楽にする!


Windows Server 2012 R2 Essentials のメイン機能の一つに「ファイル サービス(ファイル サーバー)」があります。
WHS2011と同様、ダッシュボードから設定を行う事で簡単に共有フォルダを作成し、アクセス制御を含め諸々を自動的に設定してくれます。
システム管理者は操作するだけで巣から、内部動作を意識する必要はありません。
今回は、この[サーバー フォルダーの移動]機能の動作を見える範囲でまとめてみました。
見える範囲だけでもよく出来ているなーと感心しております。
2014.07.30 本操作は、PowerShellから行う事が出来ます!
複数のサーバー フォルダーを移動させたい場合に役立ちますよ。
PowerShellを使って 複数のサーバー フォルダーを一度に移動させる~Move-WssFolder コマンドレット

[サーバー フォルダーの移動]の動作

ダッシュボードから作成済みの[サーバー フォルダー]を別の場所へ移動する事が出来ます。
移動時の動作は下記の通り。
  1. サイズのチェック
    元の総データ サイズを計算し、移動可能な場所をリストアップ
  2. 新しい場所を選択
    この操作のみ、ユーザが選択する
  3. (外付けHDDの場合は警告画面が挟まります)
  4. 初期化
  5. 元の共有フォルダを停止
  6. データをコピー
  7. シャドーコピーを有効
  8. 新しい場所の共有を開始
  9. 元の共有フォルダを削除
実際に行った操作の動画です。
移動前後のアクセス制御
  • アカウント
  • アクセス レベル
の2点は移動後も引き継いでくれます。

他OSで共有フォルダを移動すると・・・

今回説明した[サーバー フォルダーの移動]は、システム管理者の運用・管理を非常に楽にしてくれる機能です。
「移動先を選択する以外はすべて自動で行ってくれる」訳ですが、どのくらい楽になんでしょうね?
比較がないと分からないので調べてみました。
「Windows Small Business Server 2011 Standard」(Essentialsではありません)のTechnet ライブラリ
共有フォルダを別の場所に手動で移動する - Technet ライブラリ
に移動手順が説明されています。
手順を見る限り、前述の自動で行われる設定をすべて手動で行うようです。
手順の把握や操作への練度、ユーザ数によって設定難易度が変化しますが、簡単とは言えない内容です
Windows Server 2012 R2 Essentialsでは、この点をしっかり改善してきた事が分かりました。
今回の内容は難しい操作ではありませんが、どのような操作・設定が行われているかが分かるとWindows Server 2012 R2 Essentialsの良さが分かるのではないでしょうか。
余談:サーバー フォルダーの移動ログ
サーバー フォルダーの移動は のログ フィルに記録されています。
C:\ProgramData\Microsoft\Windows Server\Logs\storageservice.log 
下記は、[ファイル履歴のバックアップ]を移動した時(と思われる)サンプル ログです。
[21500] 140717.143630.5718: StorageProvider: calculate folder size succeeded event put on dispatcher
[21500] 140717.143630.5728: StorageProvider: calculate folder size complete event put on dispatcher
[6884] 140717.143710.4931: StorageProvider: Move folder invoked for folder ID: 1b838908-0c23-4d3a-860d-7931978dbd65, to Q:\ServerFolders\ファイル履歴のバックアップ
[3144] 140717.143710.5041: StorageProvider: Folder not healthy so skip UpdateFolderInfoPermissions id: 1b838908-0c23-4d3a-860d-7931978dbd65 name: ファイル履歴のバックアップ
[11080] 140717.143924.1134: StorageProvider: InitializedInternalDiskConnectedAlert.SendUpdate: Clear alert
[11080] 140717.143924.1134: AlertFramework: Subcomponent: AlertProviderClientBase > CallProxyOneWay: Involking action=b__13
[7056] 140717.143924.1290: AlertFramework: Removing Alert from collection: Key=S-1-5-21-2072232221-680047165-1322691234-1002$StorageAlerts$InitializedInternalDiskConnectedWithSpace
[11080] 140717.143929.1365: StorageProvider: InitializedInternalDiskConnectedAlert.SendUpdate: Raise alert
[11080] 140717.143929.1365: AlertFramework: Subcomponent: AlertProviderClientBase > CallProxyOneWay: Involking action=b__8
[7056] 140717.143929.1365: AlertFramework: AddOrUpdateToCollection: Adding Alert to collection: Key=S-1-5-21-2072232221-680047165-1322691234-1002$StorageAlerts$InitializedInternalDiskConnectedWithSpace
[7056] 140717.143929.1365: AlertFramework: AddOrUpdateToCollection: Updating existing Alert in collection: Key=S-1-5-21-2072232221-680047165-1322691234-1002$StorageAlerts$InitializedInternalDiskConnectedWithSpace
[11080] 140717.143948.4576: StorageProvider: InitializedInternalDiskConnectedAlert.SendUpdate: Clear alert
[11080] 140717.143948.4576: AlertFramework: Subcomponent: AlertProviderClientBase > CallProxyOneWay: Involking action=b__13
[7056] 140717.143948.4576: AlertFramework: Removing Alert from collection: Key=S-1-5-21-2072232221-680047165-1322691234-1002$StorageAlerts$InitializedInternalDiskConnectedWithSpace
[12380] 140717.143949.7077: StorageProvider: SpacesPoolEventObserver: OnNext
[3144] 140717.144253.0260: StorageProvider: Folder not healthy so skip UpdateFolderInfoPermissions id: 1b838908-0c23-4d3a-860d-7931978dbd65 name: ファイル履歴のバックアップ
[6884] 140717.144301.6138: StorageProvider: Move folder completed successfully.
[6884] 140717.144301.6138: StorageProvider: MOVE_FOLDER_COMPLETED event put on dispatcher
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